『Well-Being×マーケティング』 幸せもビジネスで実証される時代に

マーケティング

あなたは今、幸せでしょうか?

一昔前はビジネスにおいて『幸せ』というキーワードを入れると、一気に宗教か?と怪訝な顔をされたそうですが、現在では多くの大企業が企業理念に『幸せ』というワードを織り込むようになってきているそうです。

自らビジネスをする上で、お客さんの幸せ、そして、自らの幸せは切っても切り離せないテーマになります。自他共に幸せが満たされないビジネスは長くは続かないのではないでしょうか?

今日は、『幸せ』が科学的にも紐解かれ、ビジネスに掛け合わせることが普通になる時代という話を。

※宗教の話ではないです(笑)

 

幸せを科学的に研究し実現する『前野隆司』さん

※写真はただのイメージです。

本日、とあるセミナーに参加し、『幸せ』を科学的にとらえ、それを社会で実現する、というようなテーマを勉強させていただきました。

講師の方は、『前野隆司』さん。慶應大学大学院の教授です。システムデザイン理論という中で、人間の『幸福』について計測、定量化、分析・研究されています。

小難しい話はともかく、『幸福を科学的にアプローチして社会に幸福を増やしている専門家』という位置づけです(松﨑解釈)。

なお、英語では、日本語でいうような『幸福』を表す言葉が無く、『Well Being』と『Happiness』の両方を使うようです。Happinessは感情的な幸福を指していますが、Well Beingは精神・肉体・社会的にも満たされていることも含め、総体的な幸福を指しているそうです。

前野さんが研究しているのはこのWell Beingです。もともと、キャノンの研究開発者をしていて、そのあと慶應大学の教授に。そこで、もともと興味を持っていた、人間のシステム的な仕組みにかかわる研究をするようになったとか。そのうえで、行きついたのが現在の科学的な『幸福』実現のテーマということです。

ロジカルながらも、軽快でユーモラスな語り口で、しかも研究者であるものの、非常に熱い!情熱のある方で、ずっと楽しく話を聞いていられました♪

 

科学的に定量化した結果、見つけ出された4つの幸福因子

さて、そんな前野さんの研究では、科学的な測定手法によって、人間の幸福を決定づける4つの因子があることを発見しています。

これは、色でいうと三原色、と言われるような本当に本質的な4つだということです。色は3つの色(赤、緑、青)を濃淡つけて組み合わせることで、ありとあらゆる色を創り出すことができるといわれています。

前野さんは科学的に、色の三原色と同じ位置づけの4つの幸福因子を見出したということです。なので、この4つの因子を理解して、実践していくことは確実に効果のある、Well Being(幸福)のアプローチになります!

 

①やってみよう因子

自己実現と成長の因子何か目標をもって、達成に向かって成長を実感していくことに幸福を感じやすいというものです。今◎◎にはまってて!とか、よし!目標達成するぞ!という人はとても幸せそうですよね。

 

②ありがとう因子

つながりと感謝の因子常に感謝をしている人、そして他者貢献意識の強い人は幸福度合いが高いというものです。ありがとうは魔法の言葉、と言われるぐらい、感謝は周りだけでなく、自分のためになるものですね。

 

③なんとかなる因子

前向きと楽観の因子物事に対してポジティブにとらえて、前向きに考える人は総じて幸福を感じやすいというものです。日ごろから前向きなのもそうですが、困ったことがあった時も『切り替えていこう!』と、次に進める人は不幸と無縁に見えますね。

 

④ありのままに因子

独立と自分らしさの因子そのままの自分を大切にできるのは幸せに取ってとても大切なことです。『大抵の不幸は誰かと較べることから生まれる』と言われるぐらい、比較は時に難しいもの。それよりも、確固たるした自分を持ち、自分らしく生きていくことは、幸せを引き寄せるものでしょう。

 

科学的に見て、たった4つの因子、これを意識できれば、あなたの幸せは現実のものとなるでしょう。そして4つの因子はバランス良くそろっていることが大切。4つあなた自身に当てはめてみて、特に弱いと感じる因子があれば、日ごろから意識して強化するとよいでしょう。

例えば、何か自発的に行動を起こせない(やってみよう因子)ことが、4つの中で弱いと感じるのであれば、自分がワクワクする目標や趣味を探すことをはじめてみると良いかもしれません。

たった4つの因子を意識して取り組むことで、確実に幸福度は上がります。凄いことではないですか?

 

ビジネスで意識的に幸せを組み込む時代が来る

前野先生から更に面白い話をお聞きしました。人間の幸せは『限界効用逓減の法則』がそのまま当てはまるということです。

『限界効用逓減の法則』とは、効用はその原因が増えれば増えるほど、効果が薄まっていくというもの。よくわかんないですよね?(笑)説明が下手過ぎました。

簡単な例を挙げると、食事の満足感は、お腹がすいている時、食べ始めはメチャメチャ美味しく感じますが、満腹が近づいてくると徐々に幸福を感じなくなるようなものです。回転ずしで数皿まではメチャメチャ美味しく感じますが、10皿も超えると、そんなに一皿あたりの満足度は薄れていくでしょう。

そのことで、特に幸福度と年収の関係をあげると、人は年収約800万円(までは年収があがるにつれて幸福度合いもぐんぐん上がっていきますが、800万円を超えると徐々に幸福度合いを感じにくくなり、あまり年収アップによる幸福を感じなくなるというものです。
(プリンストン大学のアンガス・ディートン教授の研究調査による)

このことから推測できることらしいのですが、戦後、経済的に貧乏だった日本は、高度経済成長期にはイケイケドンドンで経済成長し、『年収=幸福』という時代が続いてきました。車を買ったり、便利な家電を買ったり、家を持つという、いわゆる経済的な満足が、幸せ度を引き上げていく尺度だったわけです。

でも、今見たくそこそこ物質的に豊かになってくると、そのことに満足度は感じなくなってくるわけです(限界効用逓減の法則)。そうすると、違った尺度で幸福度を満たすものが必要になってきます。

そこで、一例としてあげられるのが、『孤独の解消』です。イギリスでは『孤独担当大臣』が置かれているとか!!!

孤独は先進国特有の病気と言われているそうです。

物質的に満足してきた社会で求められるのが、孤独を解消したいというニーズ。それがゆえに、今のようにSNSで人と人が簡単につながるビジネスが発展していくのもうなずける話です。

それで、松崎が感じた、これからのマーケティングで大切なことは、孤独感の解消をはじめ、新しい幸福度向上のニーズを満足させるサービスを提供するということです。

実際、ビジネスサロンやコミュニティビジネスのように、『皆で学ぶ』『皆で繋がる』というビジネスモデルが光を浴び始めています。これは、幸福の4要素の内、『つながりと感謝の因子(ありがとう因子)』が該当します。

また、『やってみよう因子』を満足させる要素としては、お客さんの目標達成をサポートするビジネス要素も、存在感を増してきているわけです(カスタマーサクセス)。

あなたのビジネスにこの要素を部分的に入れ込むことで、効果的な他者との差別化に繋がるでしょう(*^-^*)

 

まとめ_科学で実証された因子をビジネスに織り込む!

幸福は科学的に分析、仮説検証され、大原則とも言える4つの因子があることが研究により明らかになっています。それは、『やってみよう因子』『ありがとう因子』『なんとかなる因子』『ありのままに因子』の4つです。

4つの因子をバランス良く取り入れることが大事なので、あなたが弱いと感じている因子があればそこを強化しましょう。科学的に明らかになった、このたった4つの因子を意識して取り入れることで、貴方の幸福度は間違いなく高まるでしょう。

また、幸せにも『限界効用逓減の法則』が適用され、求められる幸福も、年収や物質的な幸福ばかりではなくなってきています

『4つの幸せの因子』も取り入れたビジネスを展開することで、効果的な他者との差別化に繋がるでしょう(^_-)-☆

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました