人気ジェラート屋さんから学ぶ専門店の強み

先日、経営者のコミュニティである『マーチャントクラブ』で出会った経営者の方に、心理セッションをしました。NLP心理学を活用した、カウンセリングとかコーチングみたいなセッションです。

そうしたら、大変ありがたいことに御礼にとっても美味しいジェラートをいただきました!なんでも、とても人気のある、祐天寺のジェラート専門店GELATERIA ACQUOLINAというお店のジェラートです。

ジェラートはメチャメチャ美味しくて、奥さんと二人でその味に舌鼓を打ちながら完食いたしました。この夏、最高の贈り物でした。

今回は、そんなジェラート店の人気の秘密をマーケティング目線でお伝えしたいと思います。

 

ACQUOLINAの『ジェラートの専門店』というポジション

大企業と違い、私たち中小企業や個人事業主は、ニッチ戦略をとっていく必要があります。理由は、小資金で勝てる戦略を取るためです。

競合ひしめくメジャーなポジションでの戦略は、品ぞろえやコストメリットで勝負をしなければならなくなります。そうなると、大きな資金で投資する体力での競争を強いられることとなるでしょう。

例えば、ACQUOLINAのオーナーはイタリアで本格的な料理修行をした凄腕シェフですが、出店したのがジェラート専門店ではなく、『イタリアンレストラン』だった場合、凄い数の競合と競うこととなったでしょう。

その場合、もちろん味で勝負する料理の世界ですが、メニューのラインナップを多彩にしたり、そしてその分幅広く良い食材を仕入れる、といったような、経営の体力の必要な戦略をとっていく必要があったでしょう。

一方、イタリアンジェラート専門店というポジションは、そうした体力勝負の戦略を取る必要がなくなります。こうした専門店戦略は、必ずしも資本勝負をする必要がなくなるということです。

また、専門店戦略の良さは、『こだわりの逸品』や『ここでしか食べれない』という点で、実のところ多くの顧客の心を捉えることができます。つまり、必ずしもみんなが安くて一般的なものが欲しいのではなく、何かしらお店のこだわりを感じるものが欲しいという顧客は少なからずいるということです。

そして、『こだわりの逸品』という位置づけの良さは、価格戦略も優位なポジションを取れます。例えばACQUOLINAは、ジェラート2種盛りで500円以上、と単純にアイスの単価としてみたら、若干高めかもしれません。

しかし、専門店戦略は安くする必要が無いところに良さがあります。ライバルと価格競争をしているわけではないからです。

逆に、専門店ポジションを取るのであれば、価格は下げてはいけないと思った方が良いでしょう。200円や300円という安価で販売したら、『こだわりの』とか『本場の味』といったせっかくのジェラートのブランドが崩れ、買い手としても魅力に欠けることとなりかねません。

 

ACQUOLINAの本場イタリアという『独特の世界観』

また、ニッチ戦略として大切なのが、『独特の世界観』を付加価値とすることです。例えば、ACQUOLINAは本場イタリアのジェラート文化を踏まえ、独特の世界観を示して、それを魅力に変えています。

一つは、ジェラートのバリエーションとユニークな品目です。特にユニークな品目には他店にはない面白さがあります。例えば、オリーブオイル味や、アスパラガス味、キャラメルローズマリー味『え?ジェラートの味ですよね?』と思うような、ユニークな味のジェラートを提供しています。

もちろん、オーソドックスなミルク味もとてもおいしく、土台となる味の良さがあるので、そのうえでさらなる付加価値となっているのだと思いますが、こうしたユニークな味があるから、また行きたい!次回はもっと別の味を試してみたい!なんていう楽しみ方が生まれるでしょう。

もう一つが、23時まで開店しているということ(現在はコロナ禍の影響もあり20時まで。それでもスイーツ屋さんとしては遅め)。

これは、本場イタリアンのジェラートの楽しみ方にもちなんでいるのかもしれませんが、『夜も楽しめるジェラート』といのが一つのコンセプト。こうしたエッジの立て方もニッチが故の強みを生かした戦略と言えるでしょう。

実際にビジネスパーソンも多い祐天寺であれば、夜遅めの時間、仕事終わりやディナーの後に立ち寄るというような、普通は無いニーズも拾えることでしょう。

ジェラート専門店という『こだわりお店』という位置づけと、『変わり種の品目』やイタリア文化にちなんだ『夜のジェラート』という遊び心がマッチして、大手やほかのお店にない独特な魅力を出しているのが、ニッチ戦略として素晴らしいですね!

 

まとめ_人気ジェラート屋さんに見る小資本で勝てるニッチ戦略

小資本で勝つには、ニッチ戦略が大切です。そのためには、資本力で勝負をしなければならない、多品種やコストメリットを売りにしてはいけません。

反対に、専門に絞り『こだわりの名店』となるようなポジションを取ることと、合わせて価格競争にはまらない、高め(適正な)価格とすることが定石でしょう。

また、専門店ポジションにマッチする、ユニークな特徴、遊び心のある味とか、他とは異なる営業時間などを組み合わせることが、更にエッジを利かせるポイントとなるでしょう。

小資本でも勝てるニッチなポジション戦略で、強みを磨いてきたいですね(^_-)-☆