経営者として『任せる』ことの重要性

7つの習慣の第3の習慣『最優先事項を優先する』にも述べられていますが、『任せる』ことがビジネスにおけるマネジメントのカギとなります。特にどれだけ経済的に成功していても、一向に自分の時間を持てない人や、雑務に追われる人は、この『任せる』ということが上手くなかったりします。今回はこの『任せる』ポイントについて。

 

『任せる』ことのメリット

まず、『任せる』ことのメリットは、主に下記の2つがあります。

 

1.自分の時間を持てるようになる

『任せる』ことの重要なメリットは、言わずもがなですが『自分の時間を持てるようになる』ということでしょう。個人事業主にありがちですが、なんでも自分ひとりでできるスーパーマンを目指すと、どうやっても自分の時間を削ってお金を稼ぐことになります。会社員でも常に忙しい状態にいる管理職の人は、自身が優秀で人に任せるのが苦手な人が多いと思います。

『任せる』ことで自分の行っていたタスクを誰かにお願いできますので、その分を本当に自らがやるべきことにあてられます。それは経営者としての経営戦略やクリエイティビティを創出することかもしれませんし、マーケティング戦略かもしれません。あるいは、家族との時間を過ごすことや、プライベートの充実も重要な時間となるでしょう。

 

2.誰かの成長機会を与えることになる

仕事を誰かに『任せる』ことで、その任された人に成長機会を与えることになります。特に重要な仕事であればあるほど成長につながるでしょう。たいていの場合、まず自分が様々な課題をクリアして、仕事ができるようになります。ブログであれば実際にブログ記事を書くこと、メルマガであればメール内容を書くことや、ステップメールの設計をすることで、Webライターとしての仕事ができるようになるでしょう。この機会を誰かに任せることで、その人は成長機会を得ます。

逆にいうと、『自分じゃないとできない』とか『自分でやった方が早い』と言って、人に仕事の重要な部分を任せないというのは、自身の時間も失うと同時に、任せる相手のせっかくの成長機会を奪うことになるのです。ビジネスパートナーや部下、スタッフに育ってもらうためには、相応の仕事という機会を与えることが、むしろ報酬になるとさえ捉えた方が良いでしょう。

 

効果的に『任せる』ために

それでは、任せるためにはどうすればよいのでしょうか?そのことで、私が最も心を打たれた言葉を紹介します。

 

経営者の実務は【悪事】である!

 

これは、マーチャントクラブのメンバーで、私が度肝を抜かれている経営者の一人である『藤岡久仁章』さんの言葉です。藤岡さん自身は、アフィリエイトのマニュアル販売、アフィリエイトスクールの運営、サイトアフィリエイト事業、サービスプロデュース、Webビジネスのコンサルなどの様々な事業の経営者です。

藤岡さんの、ものすごいところは、社長として事業経営をしながら、何と毎年2~4か月は必ず休みを取って仕事から完全に離れる、ということを独立初年度から10数年以上続けてきているという方です!しかもずーっと黒字経営を続けてきています。しっかりと休んでいるのに!ご自身も『ロンバケ社長』を自称しておられます。

そんな、藤岡さんの名言『経営者の実務は【悪事】である!』は、よくよく考えると『なるほど!』というところがあります。それはつまり、『経営者の本当にすべきことは何なのか?』ということです。大抵の実務は人に任せることができます。雇った従業員の人にお願いしても良いし、外注さんと契約してお願いしてもよいでしょう。(松﨑は今のところ外注さんにお願いすることが多いです)。

専門的なことであっても、ビジネスパートナーと組んでお願いすることができます。専門家に業務委託をするという手もあります。実務も専門的なことも人に任せられるのです。では、最後に残る経営者のやるべきことって何でしょうか?

それは、究極的には『事業の方向性を決める(旗を振る)』ということと『責任を取る』という2つに集約されます。経営者はリーダーですから、方向性を決めて先導していかなければなりません。そのためには、未開拓のビジネス分野を学んだり、方向性を決めるためにも様々な人脈を作ったりということもあります。ある時は事業に邁進する判断をすることもあるし、撤退の判断もするかもしれません。そうした活動に専念するのが、事業の方向性を決めるということです。

そしてもう一つ大切なのが『責任を取る』ということです。何か責任者が出なければならないトラブルが発生したときに、矢面に立って対応することだったり、事業が失敗したときに金銭的な責任を負うのも仕事となるでしょう。

こうした大切な仕事に向き合えるように、上記の2つ以外の他の仕事をちゃんと人に(あるいはシステムに)任せるていくようにしていくのが、経営者の本質的に持たなければならない価値観かもしれません。そしてこのマインドがあれば、積極的に人に任せるということができるようになっていくでしょう。

 

まとめ_経営者として『任せる』ことの重要性

仕事を人に任せるメリットは、『自らの時間を創出できる』ということと、『任せる相手の成長機会を創ることができる』という2点です。自分の時間を創ることができれば、その分経営者としての本分に集中できますし、家族やプライベートといった人生の最重要事項に時間を使うこともできるでしょう。また、任せる相手が成長していくことができたら、さらに仕事が手離れし、自分自身の時間を創出できます。

上記の『任せる』ということを実現するために最も必要なマインドは『経営者の実務は【悪事】である』という言葉が言い表していると思います。『事業の方向性を決める』ということと、『責任を取る』ということに集中できるよう、人に任せることを積極的に実践していくことが大切です。

最後に、人に任せることのハードルに『裏切られることの怖さ』というものがあると思います。失敗はどうにかカバーすればよいですが、相手が裏切って損害を被ったり、お金を持ち逃げしてしまうなどの、最悪のリスクは精神的にも、事業としてもダメージが大きいでしょう。ここについては2つの考え方があると思います。

一つは、『そうはいっても相手を信頼する』と決めること。裏切られるリスクも抱き込んで、そのリスクも想定して、勇気を持って任せるということです。そしてもう一つは、『裏切る要因をつぶしておく』ということです。

『信頼するんじゃないのかい!』という突っ込みが聞こえてきそうですが(笑)、実はこのことは相反しません。『信頼している』ということと『相手が出来心を起こさない』ように手配をしておく、ということは、いずれも相手を慮る考えにほかなりません。人は状況により強くも弱くもなります。例えば、家族のために大金が要る、となったときに、目の前に現金があれば、本質的には善人であっても手を出してしまう可能性はあります。そうした誘惑の起こる状況を作らないよう配慮する、ということは経営者としての心遣いにほかなりません。

相手を慮り、成長機会を創出し、そして自身の経営者としての本分を全うする、家族との時間やプライベートという人生の重要事項に時間を使えるよう、人に任せるということを真剣に考えていきませんか?(^_-)-☆