成功している月額会員制モデルのポイント

マーケティング

サブスクリプションや、モノのサービス化など、人の消費購買に関し時代が変わってきたといわれます。あなたのビジネスもそれに伴い、サービス提供の形を考え直していく必要があるかもしれません。今はやりの月額制ビジネスについても、本質を捉えないと埋もれていってしまう恐れがあります。今回は、商品代金を払う時代から、サービスの利用権利にお金を払う時代にということについてお話していきます。

 

もう買い切りサービスは古い?

最近の大きな変化は『商品代金を払う方式から、利用権利にお金を払う方式に変わった』ということだと感じています。

例えば、エクセルやワードなどの、マイクロソフトのオフィスソフトは前まではソフトそのものを買って、買ったソフトを利用するものでしたが、現在は『OFFICE365』という形で、月額でOFFICEのアプリケーションソフト(Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlook、Publisher、OneDrive、Skype、OneNote)が使えるサービスが主流になりつつあります。

また、Amazonプライムをはじめとした、月額で観放題!と言うようなサービスは、昔のようにDVDを買ってそれを観る、という形式から大きく変化しました。

さらに、ラーメン屋さんという、想像だにしなかった月額サービスもあります。二郎インスパイア系ラーメンの『野郎ラーメン』はなんと月額8,600円でラーメンを一日一杯無料で食べられるサブスクリプションを展開しています。代替12杯食べると元が取れるようですので、ヘビーユーザーにはハードルが低いかもしれません(笑)

いずれも、商品代金を払う、と言うことではなく、一定期間の利用権利を定額で払うというものになります。

なぜ、このようなサービス権利を買う方式が流行るかというと、一つは消費者が所有ではなくサービス利用そのものの価値を求める傾向に変わってきたということがあげられるでしょう。それは、所有そのものがステータスとなる価値観が崩壊してきたことや、所有による不自由(買ったら使い続けなければならない)を感じるようになってきたということでしょう。

もう一つは、消費者側のニーズが多様化してきたということがあげられるでしょう。言い方を変えると、自分が何を求めているかがあいまいだったりするわけです。Amazonプライムなんかは、この番組が見たいから加入するというよりは、いろいろな番組があるから加入するという人の方が多いと思います。選択肢が武器になるわけです。

 

月額サービスを展開する場合に気を付けるべきこと

サブスクリプションが流行り、経営者へのPRとして、『今こそ月額会員制サービスに!』という広告を目にするようになりました。これはこれで適切なオススメではあると思うのですが、ただ収益が安定するからということで、月額会員制ビジネスをスタートしても、継続的な収益確保は難しいかもしれません。

なぜかというと、月額制ビジネスはお客さんにとっても止めやすいからです。普通であれば離脱率も高くなってしまうため、どれだけお客さんに留まってもらえるか?が重要なポイントになります。

今、成功しているサブスクリプションは2通りのパターンがあると感じています。

飽きがこない多彩/特徴のあるサービス

1つはお客さんが飽きないサービスが充実していること。これは、Amazonプライムをはじめとした、バラエティに富んだ作品が見放題、というようなケースが顕著です。

また、他にも、その人に合った商品を定期的に送ってくるサービス(オイシックスのように日替わりメニューが日々届くサービスとか)なんかも、飽きがこないサービスの形だと思います。

 

離れようのない必要不可欠/中毒性のあるサービス

もう一つは、離れようのないサービスです。

例えば、お客さんがビジネスや生活を送るうえで必須なサービスです。これは、ビジネスにおけるツールやアプリ系のサービスは月額制に適している良い例です。メルマガを送るアフィリエイターにとって、月額のメール配信スタンドサービスなんかは、必要不可欠です。

また、同じように離れようのないサービスとして、中毒性のあるサービスもこのカテゴリとしてよいでしょう。先述の二郎系ラーメン『野郎ラーメン』の月額サブスクリプションも、中毒性のあるラーメンだからこそ成り立つサービスと言えるでしょう。

また、スナックでボトルを入れる、なんていうのも、月額会員制に近いビジネスモデルだと思います。(厳密な月額会員制ではないですが構造が似てる)。スナックのママとの会話が、生活で必須だったり、中毒性があったりするわけですね。

中には、ママが潰れてしまって、カウンターの中に入って、一緒にお酒作ったりとかしてしまう。そんなある意味中毒的な場の価値、体験を買うためと言えるでしょう。

 

まとめ_利用権利にお金を払う時代の月額会員制モデル

消費者の利用体験への価値のシフト、ニーズの多様化によって、商品代金を払う時代から、利用権利にお金を払う時代になってきました。

そんな時代に月額サービスでお客さんが離れないようにするためには、『飽きがこない多彩/特徴的なサービス』『離れようがない必要不可欠/中毒性のあるサービス』が必要な要素となってくるでしょう。

さて、あなたのサービスは、どちらに該当するでしょうか?

サブスクリプションやモノのサービス化で、経営者側で認識すべき特徴は、よりマーケティングとサービス提供が一体化してきたということです。それは、会員の消費傾向についてダイレクトにフィードバックを得ることができ、日々サービスをブラッシュアップしていくことができるからです。

そうした意味では、会員の皆さんと一緒にサービスを創り上げ、お客さんが本当に得たい未来を実現していくサポートをすることが、月額会員制ビジネスを創り上げるポイントであると私は思います。

それは例えば商店街のスナックのように、お店もお客さんも一緒にその場の空気を作っていくことかもしれませんね(^_-)-☆

 

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