赤ちゃんから学ぶ『共感力』というビジネススキル

このところ、奥さんの出産が近くなってきており、育児関係の書籍を読むことが多くなってきました。その中で、コミュニケーションやその延長線上にビジネスにも役立つノウハウがありましたので、そのことを紹介していきたい思います。

 

ミラーニューロンと共感力

あなたもご存じのことだと思いますが、赤ちゃんは驚異的なスピードで周囲の事を学んでいます。そして、この成長過程についてよく言われるのが、『子供は親の鏡』ということです。つまり、親が持っている長所や良い点はもちろん、課題や問題は、子どもに映し出され、反映されていくということです。

例えば、両親が常に笑顔で朗らかなコミュニケーションを赤ちゃんにとっていたら、赤ちゃんもそのような表情、振舞いをしますし、反対に両親がしかめっ面をしていれば、赤ちゃんも同じような表情をするものです。

これは、われわれ人間が持っている『ミラーニューロン』という神経細胞が働いているからと言われています。ミラーニューロンは別名『ものまね細胞』と呼ばれ、自分以外の他者のものまねを自動的に行う細胞です。

例えば、両親が笑顔でいると、赤ちゃんは無条件で同じく笑顔の表情をするようになります。まさに物まねです。また、両親が楽しそうにしていると、子どももその楽しそうな感情を自身で再現するようになります。まさに、ものまね細胞が働くことのよる効果です。

赤ちゃんは特にその観察力の高さや、基本的に親や周りの行動を真似するのが基本ですので、ミラーニューロンを働かせて驚異的なスピードで学習をしていきます。その一方で、これは子どもだけではなく、大人になってもミラーニューロンは働いています。

というより、ミラーニューロンは他人の行動についても、自分の事のように真似をしてしまう細胞ですから、これがあることによって、映画とか読書を楽しめるわけです。そう、ミラーニューロンは共感という人間の大事な能力を発揮するために必須なのです。

ミラーニューロンは他人の行動(例えば映画俳優が映画で危険なカーチェイスをしている)に対して、自分自身もそのことを自分に置き換えて、感情を再現します(映画俳優本人ではない自分が、カーチェイスの映像をみて、実際に生理反応として手に汗をかく)。

こうした、他者の事を自分に置き換えて感じ取れることが、いわゆる共感力で、その働きを助けているのが、ミラーニューロンと言うことです。

 

共感力を鍛えるには『ものまね』が大事

この共感力、一方で人によって差があるのも確かです。おそらくは、大人となるまでの間に、ミラーニューロンがあまり刺激されなくなったり、あまりちゃんと使わなかったりすれば、共感力も衰えていくのでしょう。

それで、この共感力、先日の記事で優秀なセールスパーソンに共通する力として、お伝えしていますが、ビジネスにおいて本当に大事な力となっていきます。かの精鋭ぞろいのGoogle社が優秀な結果を出すチームの共通点を何年も研究した結果出た答えは、チームメンバーの『共感力が高い』ということでした。

つまり、他者への心遣いや同情、あるいは配慮や共感が高いということが、生産性の高いチームに共通するポイントだったのです。このことから、『心理的安全性』がチームビルディングにおいて大切な要素と解釈されています。

また、私が学んできた、NLP心理学においても、クライアント(コーチングやカウンセリングのセッションを受ける方)との信頼関係を高めるためにも、この共感力は大切です。

では、この共感力、どのようにして高めることができるのか

実は、これはNLP心理学で一つの答えを出しています。それは『ものまね』です。つまり相手と同じことをするのです。NLP心理学では、この相手のものまねをすることを、ペーシングとよびます。

ペーシング、つまり相手と同じペースにしていくこと。つまり、相手と同じしゃべる速度にすることであったり、相手と同じような高さの声でしゃべること、また、相手と同じ姿勢をとってみることであったり、相手と同じ呼吸で話すこと、相手が良く使うキーフレーズを使うことなど、とにかくものまねをしていくことです。

これは、もちろんものまねを意識して、意図的に動作や喋りなどを真似するのも良いのですが、一番手っ取り早いのは、動作をまねるよりも、相手になった気持ちでコミュニケーションを取ることです。つまり相手そのものに入り込んでいるかのような心持で相手とコミュニケーションを取ること。

そうすると、自然に同じような姿勢、同じような声のトーンで話すようになります。よく仲の良い友達同士が、自然に同じ姿勢を取っていたり、同じタイミングであくびをしたりすることがあります。これはもう頻繁に見ることができます。これは、ペーシング、そしてミラーニューロンがもたらす共感力が発揮されている一つの例です。

こうして、ミラーニューロンの作用で、ものまねをしていることで、相手の感情にも入り込むことができ、共感力が鍛えられていきます。なので、是非、相手になり切ってものまねをしていきましょう!

 

まとめ_赤ちゃんから学ぶコミュニケーションスキル

赤ちゃんはミラーニューロンの力で、両親をはじめ外界のあらゆるものを、ものまねし、驚異的なスピードで学習していきます。

これは、大人も同様で、ミラーニューロンにより、映画や読書を楽しむことをはじめ、他者に成り代わるように反応することができます。これがいわゆる共感力です。

共感力はビジネスで最も大事なスキルの一つです。ミラーニューロンのメカニズムを利用して、共感を高めて、相手との信頼を構築していくのが、NLP心理学のノウハウ『ペーシング』です。

赤ちゃん同様、相手になり切ってものまねをしていくことで、強力に共感力は高めていくことができますので、積極的に相手の物まねをしていきましょう(^_-)-☆